建築物調査
劣化損傷調査
目視・打診調査
コンクリートやタイルに発生したひび割れや欠損、金属の錆、シーリングの状態などを目視で把握します。
テストハンマーにより表面を打撃し、その打撃音から外壁仕上げ材など浮き・剥離箇所を検出します。
状況に応じて高所作業車やゴンドラを使用した検査も実施いたします。
ロープアクセスでの点検
足場や橋梁点検車、高所作業車で調査・点検をしていた対象物に対し、近接出来ない箇所を「ロープアクセス技術」での点検方法を用いることで、安全に調査することができます。
仮設費用にかかるコストを大幅に低減することや交通渋滞を招くことなく調査が可能です。
空撮ドローンでの点検
高所や狭所などの危険な場所や有毒物質がある場所の点検は空撮ドローンで解決します。
足場の設営と撤去の時間を削減、危険な場所も人が入らずに点検可能です。
赤外線撮影も可能です。
赤外線調査
赤外線カメラを用いて外壁仕上げ材などの表面温度を測定し欠陥部を検出する方法です。
テストハンマー等による部分打診により、健全部と剥離部分の差を確認してから本格的に調査を行うことが必要です。
外壁仕上げの剥落を予防するため必要な調査です。
ハンディカメラおよびドローンでの調査に対応しております。
コア抜き試験
コンクリートコアを採取してコンクリートの状態を確認します。
φ25~φ250まで様々な径に対応しております。
抜き取ったコアにより各種試験を実施します。
抜き取りコアによる各種物性試験
圧縮強度試験
→構造体コンクリートの強度を評価します。
含有塩分量調査
→塩分量を測定し、鉄筋腐食の危険性を把握します。
中性化深さ試験
→二酸化炭素などコンクリートの炭酸化の程度を確認します。
圧縮強度推定試験(シュミットハンマー法)
シュミットハンマー法は、コンクリートに打撃を加え、返ってきた衝撃の反射の強さを図ることでコンクリートの強度を測定する方法です。
コンクリートを破壊しないで強度の測定をする最も簡単な方法です。
はつり調査
コンクリートをはつり取り、かぶり厚さや鉄筋種類の確認、鉄筋の各種データを計測します。
鉄筋表面の状況を観察し、表面状態に応じて鉄筋腐食の度合を評価します。
中性化深さ試験や含有塩分量試験と併用調査が可能です。
付着力試験
タイルやモルタルなどの躯体への付着力を確認する方法です。
付着力試験は、建物の仕上材(タイルやモルタル)と躯体コンクリートの接着が規定を満足しているか確認することを目的として実施します。
また、既存建物では、仕上げ材と躯体コンクリートの挙動の違いから接着状態が変化することがあり、どの程度変化しているかを確認するために行います。
鉄骨調査
RC造(鉄筋コンクリート)の他にS造(鉄骨)の調査もいたします。
主として構造体と部材接合部の目視調査を行い、変更箇所や変形・損傷などの劣化を記録します。
改造・変更の状況を既存構造設計図により照合し、詳細に把握することで、耐震性能評価や構造改修設計の資料に用いることができます。
特定建築物定期調査
建物全体の劣化損傷、防災上の安全対策等について幅広く調査します。
建築設備定期検査
排煙設備・非常用の照明装置が火災等の非常時に的確に機能するかどうかを検査します。
構造調査
配筋調査
鉄筋の本数・間隔・かぶり厚さを確認します。
鉄筋コンクリート造の構造体は引張力を鉄筋で負担することで成立しています。
そのため、鉄筋の量および配置は、構造上非常に重要な意味を持っています。硬化したコンクリートは目視やスケールによる計測をすることができません。
当社では、電磁波レーダ法と電磁誘導法を適宜選択し検査を実施しています。
図面照合調査
診断・設計・工事を実施するためには、既存図面と現状との整合性を確認することが重要です。実測できない部材の断面を破壊することなく(非破壊で)鉄筋位置・本数を把握したり既存図面と現状との相違を調査いたします。
図面復元調査
建築物の高年齢化が進む今、設計図面が残されていない建築物も多くあります。耐震診断や増改築・用途変更を行うためには、設計図書が必要となります。現地調査の実施や建設当時の基準類を参考とすることで、図面を復元いたします。
不同沈下調査
建物の傾き程度を目視調査と合わせ程度を評価します。建てられた地盤が一様の強さでない場合など、建物が不揃いに沈下することを不同沈下といいます。
不同沈下は建物に不要なひび割れを生じさせるだけでなく、居住者や使用者の健康障害を引き起こす可能性があります。
現状を把握し必要に応じて適切な対策を講じるために実施します。
調査に伴う仕上材の解体・復旧
調査対象が仕上材に隠れている場合などに調査作業がしやすいように点検口を取り付けたり、仕上材の解体を行います。
また、必要に応じて調査前と同様な状態への復旧作業も承ります。