【素材研究開発について】
コンクリート配合設計の研究成果や内装建築技術などを組み合わせ、オリジナルの素材を開発しています。化学・建築技術の融合を多方面へ展開することを目指します。
『素材開発の考え方』
私たちは生活している空間から様々な印象を受けています。
「気分が高揚する」「落ち着いている」
「温かみがある」「ノスタルジーに浸る」
その感覚がどこから来ているのか探ります。
まず、空間を分解してみるところから考えていきます。
①空間(室内の部屋だとすると)を構成しているものは、
②部材(天井、壁面、床、家具、建具など)です。そして、その部材を構成しているものは、
③素材(木、金属、ガラス、コンクリート、左官材、壁紙、塗料など)になります。
素材→部材→空間が構成されるイメージ
③素材の変化で部材の色彩・形状・密度・重量などの要素が変わります。
②部材から構成される
①空間が大きく変わり、私たちの感じ方に影響していると考えられます。
このことは、単純に印象だけにとどまらず保温性が高く心地よい、軽量で使い勝手が良いといった物理的な様々な機能性にも変化を与えることにも繋がります。素材が私たちにとって根源的に重要であることは、文明の各段階を区別するためにつけられた石器時代、青銅器時代、鉄器時代などの名称からもはっきり見て取れると言われています。どの時代も新たな素材によってもたらされているのです。身の回りにある素材は、私たちのニーズや欲求の複雑な表れといえるのではないでしょうか。
『厳選した素材を空間に展開する』
HERMETIC ART(外部から影響を受けない個の芸術)では、各個人が本当に大切と感じる感覚を、素材という小さい単位から考えて、それらを空間に展開することを基本とし活動します。 合理化・画一化されたモノに慣れている私たちにとって、自分自身のこだわりを考える機会は減ってきているような気がしています。誰もが持っているはずのその人にしかない個の芸術を探り込み、カタチにすることを考えていきたいのです。 素材レベルから空間を考えることは、自分自身の根幹との対話とも言え、新しい発見・喜びがあり、私たちの生活をより良い方向に導くと考えています。 己を知ることで他との違いを知り、そしてそのことが、両者の共有点を生み出すヒントであると信じています。